部下育成、リーダーの現場の声

雑談

人材育成は、リーダーの大切な仕事

私のリーダー研修の中心は「人材育成」です。

組織のリーダーには、様々な役割がありますが、中長期的な視点に立つと「組織力・チーム力を上げる役割」が、最も重要なテーマの1つです。

プレーヤーとして優秀なリーダーは、組織内外でその活躍が目立ち、また、成果も得ていると思いますが、それがいつまでも続くわけではありません。
いつかプレーヤーとしての寿命が訪れ、徐々にパフォーマンスが低下していきます。
そんなリーダーのパフォーマンスの低下とともに、チーム力も低下するようであれば、それは「属人的な成果だった」と言わざるを得ません。
振り返れば、その代わりを務めるプレーヤーが育っていなかった、ということになります。

組織・チームが、持続的な成長を継続するためには、やはり「人材育成の仕組み」がなければなりません。
その役割を担うのが、現リーダーです。
現リーダーは、プレーヤーとして活躍する一方で、次世代リーダーを育成しなければなりません。

そんな研修を受講してくれたリーダー達からの「現場の声」をご紹介します。

ゴールシェアをしているか?

堀井先生の仰ったとおり、ゴールの設定、スタッフとの面談は最初に行うことで基準点を作ることが肝心ですし、なによりスタートがあってのゴールですので、しっかりと計画を立てゴールまでフォローしていくべきと感じました。

人材育成の方法論として重要な視点の一つに「測定」があります。つまり、成長を測る必要性です。どれだけ成長しているかを、リーダーと部下が共通認識できる仕組みです。これがなければ、双方にギャップが生じ、部下は「頑張っている!成長している!」リーダーは「まだまだ・・・」。この両者にギャップができたとき、いとも簡単に信頼関係が崩れ、空回りが始まります。そうならないために、「起点となる基準点」~今現在のスキルレベルを両者で明確にしなければなりません。

チーム目標の設定については、この度の研修で「事前にチーム目標を具体的にしっかり示しておくこと」の重要さを教わり、納得しましたので、早速チーム内のスタッフに1人ずつその人にあった目標値を設定して「どの項目をどれぐらい頑張るか」を伝えました。

その後スタッフの一人より、「具体的に目標を数値で示してくれると分かりやすく、やる気が出ます」との意見があり、私も目標達成に向けて一歩前進したなと実感できました。

後は目標がぶれない様、個人面談の機会を作っていき、目標に導いていきたいと考えております。

当たり前なのに、意外とできていない「ゴールシェア」。
「我々は、どこへ向かっているのか?」を共有しないままにスタートしてしまう、という「失敗」です。どこへ行くの?いつ到着するの?どうやって行くの?なぜ行くの?それが分からないのであれば、部下たちは、自分の役割も分からず、どう頑張ればよいかもわからず、リーダーの後ろをダラダラとついていくしかありません。リーダーが走り出しても、なぜ走っているかが分からず、部下は依然として歩いています。リーダーが振り返ると、後方遠方にゾロゾロと歩く集団が見え「おまえら~走れ~」と、ストレスを発散するように叫びます。
理由はたった1つ、簡単なことです。「目標・目的・その理由」を伝えていないからですね。

ゴールシェアの方法、スキルマップと評価シート

今回の研修は「リーダーと部下とのゴールのギャップ」を早期に埋めるべきだということでした。現時点でグループ内で大きなギャップが生じているわけではありませんが、多少なりとも認識の相違などがあるかと思いますので、現状で安心するのではなく、大きなギャップに発展しないうちに対策を立てながら、埋めていくべきだと再認識いたしました。そのために、この度取り上げられたスキルマップ評価シートなどをアレンジして有効活用するべきだと強く感じましたので、取り急ぎ作成に取り掛かっております。

「スキルマップ」や「評価シート」は、「ゴールシェア」のための具体的なツールです。
部門・チームの目標や目的を達成するために「求める人材像」を「見える化」します。それぞれのテーマ・カテゴリーについて「あるべき姿」を明らかにし、リーダーとメンバーで共通認識するツール。それを「自作」することで、実はリーダー自信の頭の整理に効果的です。

スキルマップについて、堀井先生が仰られた通り、まだ精査は必要だと思いますが、自部門用に改修するなどして、利用することができれば、管理者側にとっても、部下にっても個人のスキルや足りないところを把握するのに役に立つかもしれないと思いました。また、教えていただいたとおり、スキルマップを利用する場合には、後出しとならないよう「本人の評価」を先に行ってもらうよう注意したいと思います。

リーダーとメンバーの個人面談、目的を勘違いするな

さて、スキルマップや評価シートを作成したら、次は、個人面談です。

以前より先生の会社では3ヶ月に1度面談をするというお話をお伺いしておりますが、評価シートを用いでどのような面談を行っておられるか。
また、面談を通して部下の良いところをどのように伸ばしていくよう伝えているのかなどを詳しくお伺いしたいと思います。

個人面談で、リーダーが最も勘違いしがちなのは「個人面談」の目的です。
多くのリーダーが、個人面談は「評価を伝える場」と思っています。
「あなたは、現在、このレベルだから、もっと頑張ってね」と。
このスタイルの個人面談をすると、受けた側に「やらされ感」が、徐々に醸成されていきます。
「そのレベルにならなければならないんだ・・・」
「そのレベルを求められているんだ・・・」と。
それでいい、というリーダーも少なくありませんが、私の考え方は違います。

「そのレベルになりたい!」という動機付けの場、と思っています。
「求められる人材にならなければならない=MUST」ではなく
「求めれらる人材になりたい!=WANT」の動機付けです。

「要求」するのではなく「期待」するのです。
「Aレベルになりなさい!」ではなく
「Aレベルになってくれればうれしい!」」というスタンスです。

「個人面談」は、給料や待遇を決める場ではありません。
あくまでも「成長を支援する場」なのです。

だから、私が実践する「個人面談」の決まり文句は
「あなたが望む成長のために、困っていることはありませんか?」
「あなたの望む成長のために、私や会社にリクエストはありませんか?」と
スタッフの悩みやニーズを聞く時間にしています。

成長意欲が低い部下

でも・・・

お互いの認識のズレがないように目標やしたいことはヒヤリングするんですが、特にないという部下に対する目標設定が難しいと思っています。
自分から意欲等を口にしない部下からの引き出し方を教えてほしいです。

という悩みもありますよね。確かに(笑)。

目標を持てない人がいるのも事実です。
私は、そんな人に対しては「短いスパンでゴールを決めてあげる」という方法を取ります。
つまり「少しずつ小さな成功体験」の機会を設けてあげる、という方法です。
「目標を達成し、達成感を感じ、それに対して褒めてもらう」という場面は、人の心に何らかの変化をもたらします。
「3か月後には、***ができるようになろう」と「絶対出来るレベル」を設定してあげて、3か月後に「できたね!」と褒めてあげるのです。
その繰り返しで、徐々に心に作用するようにします。そんな地道な努力の積み重ねが必要です。
それでもだめなら・・・残念な決断をしなければなりません。残念ながら。

と、アドバイスすると、次にこんな相談が舞い込みます。

成長しない部下はどうする・・・

何度か指導して(有る程度の期間を費やしても)伸びを感じないと思ったら、諦めることも大切!と堀井先生はおっしゃいましたが、実務の中では”どこまで・いつまで”という期間設定に正直悩みます。成長のスピードは人によって異なるでしょうし、適正な判断期間というのは、一概に設定できないようにも思っています。そこの見極めを”何となく”決めるのもおかしいと思います。設定に関しアドバイスをいただけないでしょうか。

結論を申し上げましょう。

「リスクテイク」です。つまり、正解はありません。どのタイミングが正しいか、なんてわかりません。
「間違っているかもしれないが、決断しよう。万が一の時は、全責任は自分が取ればいい」と腹をくくる、です。
私の場合は「2年」と「公言」しています。

「あなたの成長のために、2年間は、どんなことでも支援する。だから、2年の間に合格レベルまで成長してね!」と。
そして「3年目からは、残念ながら、自分で判断してね。」とも付け加えます。
つまり「約束」をするのですが、幸い、この方法で今までのトラブルが起きたことはありません。

部下の成長を自分のこととしてとらえる当事者意識

このような地道な人材育成に取り組んでいると、こんなうれしい報告もありました。

幸い現時点で伸びようとしない部下がいないため、有り難く思っておりますが、頑張りながらも伸び悩む姿を見るのは、とても辛いと思ってしまいます。
ですが、壁を越えた姿を見ると自分のことのように嬉しくなりますし、その姿を見ることが自分のやりがいとなってきております。

このリーダーの素晴らしいところは「部下の成長を自分のこととしてとらえている」という「正しい当事者意識」を持っていることです。
このリーダーの意識が部下に正しく伝わっているときの効果が出ているのですね。
この「正しい当事者意識」が、部下に伝わると、次のような悩みもなくなるはずです。

部下が本音・本心を明かしてくれない?

スタッフの話しを聞く機会が多いのですが、オモテ向きに話しをしている内容と本心が異なることがあり、切羽詰まった状態になって、”実は・・・”と本心を打ち明ける人がまあまあ多く見かけられます。堀井先生は、色んな人の心にスッと入って行かれるように思いますが、何かコツなどあれば教えていただけないでしょうか。

部下の本音を聞く面談方法について研修していただきたいです。

他人の心に土足で入る、ってことが苦手な人が多いのが現実です。しかし、多くの人が苦手と思うことを出来るからリーダーのポジションが与えられるのです。
「本心を打ち明けないスタッフ」に原因があるのではなく「本心を打ち明け辛いリーダー」に原因の多くがあります。

私が、そのために心がけているのは「全肯定」の姿勢です。相手の考え方や価値観をいったんすべて受け入れて正しく理解してあげることに力を注ぎます。
もちろん「理解」と「賛同」は別物です。私の考え方や価値観とは真逆であっても「理解」ができます。人が話し辛い相手とは「自分のことを理解してくれない人」です。

逆の立場になって考えれば簡単だと思います。自分にとって話しやすい相手とは「私を正しく理解してくれる人」です。
反対に「自分のことを理解してくれない、理解したフリをしている」と感じれば、話したくありません。
相手を認める、というスタンスで取り組んでみてください。変わるはずです。

まとめ

成長途上にあるリーダーは、人材育成が大切な役割と認識し、その結果責任も正しく認識できれば、その理解・納得が進めば進むほど、様々な悩みを持ち始めます。
リーダーとして成長している証拠です。リーダーとしての認識が低い間は、部下が成長しないのは、本人に原因があって、自分は関係ない、むしろ、自分は、出来ない部下を持って被害者だ、と最悪の勘違いをするリーダーも少なくありません。

私は、人材育成で悩む若きリーダーたちに、自分の成功例・失敗例を伝えることで、1人でも多くの若い人たちが「人生をよりハッピーにするための成長」をしてほしいと思っています。それは「育成できるリーダーを育成」することが乗数的に効果が得られると考え、このような取り組みをしています。

チームでゴールシェアを行い、そのプロセスを支援し合うこと、そして、達成感を共有する。

ポイントは、そんなシンプルなロジックです。

若い人たちが、お互いの成長を当事者としてとらえ、相互支援する仲間づくりをする。

そんな姿が大好きなのです(笑)


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